イノベーションと起業家精神

という本を読み進めている。この本の内容を前の職場では実践していたことが改めてわかった。言葉に出しても、業務規定にも一度も聞くことがなかったが内容がかなりぴたりと一致している。
学術的なことを教える大学は多くあるが、それでは社会の役にはほんとうに立てないことが多い。そこで起業的な仕組みで研究し、学術的にも優位に立てるような仕組みをこれから博士になろうとする人には教育しなければいけないというようなことを指導教授から伝えられたことがあった。まさに、あの時の言葉がこの本を読んでより理解できて来た。
保身のための研究ではなくて、社会に役立つ研究のなかで学術的な側面も伸ばせるための研究の仕方を僕は教えてもらったのかもしれない。
今、まさに困っている人達がいる。その人達を助けることをあきらめて、10年先、20年先の研究だけしていては何のために資金、人材、時間を投資されているのかわからない。今できることから最善を尽くして、足りない部分を補っていくような研究のやり方が現代の社会では必要だと思う。そして、今できることは何か、できないことは何か、何をどこまですればできないことのどの部分が改善されてできるようになるかを正直に一般の人に伝えることで、夢物語の研究ではなく、足を地に付けた役立つ研究が注目を浴びるようになるのではないだろうか。